絶対に見るべき映画12 「嵐を呼ぶドラゴン」

どうも、同人結社創作信仰鬼姫狂総本部 代表の秋元惟史(作家名義・民富田智明)です。

絶対に見るべき映画シリーズ第12弾は、「嵐を呼ぶドラゴン」(1974年)です。

「嵐を呼ぶドラゴン」は、かつてアジア最大の映画会社となった香港のショウブラザーズが送り出したカンフー映画の傑作です。

監督は、ジョン・ウーの師匠といわれている70年代の巨匠チャン・チェ。
主演は、チェン・クァンタイとアレクサンダー・フー・シェン。

内容は、少林寺焼き討ちにまつわる少林寺の志士たちによる反清復明運動を背景にした、典型的な清朝討伐ものです。

現在の中国を支配している漢民族から見て、満州女真族系の清朝は侵略者であり、辮髪の強制など、冷遇と屈辱を受けた憎き敵でした。

そのため、カンフー映画では、清は無条件に悪役であることが多く、反清復明を掲げて清朝の悪徳役人から民衆を救う漢民族の英雄を描いたものが数多く作られることになりました。

ハリウッド映画におけるナチスドイツ、韓国映画における日本軍のようなものですね。

この映画は、第一次浪人時代に、予備校帰りに池袋西武のCD・DVDショップ「WAVE」で初めて買ったショウブラザーズ映画で、思い出深い殿堂入り映画のひとつです。

この映画のことを初めて知ったのは、高校時代に買った「別冊映画秘宝 ブルース・リーと101匹ドラゴン大行進」というカンフー・マーシャルアーツ映画特集本での記事を見たことがきっかけです。

当時、カンフー映画に熱中し始めていまして、この本をきっかけに、ジャッキー・チェンやブルース・リーよりも前に活躍していたジミー・ウォングなどのクラシックカンフースターに興味がわき、ショウブラザーズ映画を見たくて見たくて仕方がありませんでした。

しかし、ショウブラザーズ映画は日本に入ってきていなかったので、レンタルビデオ屋にまったく置いていなかったのです。

そんなある日、ハリウッドのオタク監督クエンティン・タランティーノの「キル・ビル」が公開された影響で、タランティーノが愛してやまない70年代カンフー映画がキングレコードから怒涛のようにリリースされ始めまして、遂に念願のショウブラザーズ映画が解禁されたのです。

そこで、真っ先に発売されたのが、この「嵐を呼ぶドラゴン」でして、予備校帰りに見つけ次第、即購入したのです。

結果、大満足の殿堂入りです。

冒頭の演武シーンから、最後の大乱闘まで、すべてがかっこいい。

テーマ曲が10年以上たった今でも頭に鳴り響きます。
あまりにテーマ曲が好きだったので、予告編から吸い出して、映像学科時代の課題作品のBGMに流用してしまいました。

日本でもっとも有名なジャッキー・チェンのアクションと違い、「嵐を呼ぶドラゴン」をはじめとするショウブラザーズ映画のアクションは意外と地味で、回し蹴りなどの派手な足技が少なく、手技の攻防が中心であって、コメディタッチもないシリアス路線でもあり、最初に見たときは同じ香港映画とは思えないくらいの新鮮さを感じました。

香港のカンフー映画というと、「なんだ、ジャッチェンか」と父親から馬鹿にされるくらい、世間的には子供だましのコメディアクションという印象が強かったので、ショウブラザーズ映画のシリアス路線には衝撃を受けました。

今では、完全にショウブラザーズ映画に感化されまして、シリアスカンフーの方がむしろ正統派なのだと考えています。

で、この映画の主人公の方世玉(ファン・シーユイ)と洪熙官(ホン・シークァン)は、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズで有名な実在の武術家黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)と並んで、何度も映画化されている伝説の英雄扱いなのですが、実際は架空の人物なのだそうです。

西洋でいうアーサー王、日本でいう猿飛佐助のようなものでしょうか。

私は、学生時代を通してうんざりするほどこの映画の格闘シーンを繰り返し見ていまして、「鬼神童女遊侠伝」シリーズの格闘演出の目指すべき境地としています。

ブルース・リーよりも何よりも、私にとっての教科書映画は「嵐を呼ぶドラゴン」なのです。

ラストの迫力の大乱闘シーンに匹敵するアクションを自らの手で成し遂げるのが、カンフーマニアとしての夢です。

【予告編】

【DVD・blu-ray】


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