どうも、同人結社鬼姫狂 代表の秋元惟史(作家名義・民富田智明)です。
1月1日の初詣記事以来、半年ぶりのブログ更新となります。
ブロガーとして稼げるようになる基準は「毎日最低1記事更新、できれば5記事くらい更新」とされることがありますが、ブログ毎日更新って、結構難しいと思います。
さて、2018年の8月くらいに「鬼神童女遊侠伝」の実写映画化を思い立って、なんだかんだで準備期間がもう2年くらいになりそうです。
時間かかりすぎという人は、間違いなく個人資本での映画作りを挑戦したことがない人でしょう。
映画作りはとにかくお金がかかるので、大富豪でもない私のような庶民は、まとまったお金ができるまで、地道な貯金、貯金、貯金しかないのです。
しかし、準備期間も終盤に差し掛かってきました。
絵本版「鬼神童女遊侠伝」の出版を終え、いよいよ実写映画に本腰を入れる段階に来たのですが、おおかたの小道具や衣装の調達が終わったので、改めて記録に残しておこうと思います。
【撮影機材】
まず、撮影機材です。
撮影機材は、今回の映画制作に挑むにあたり、本格的な業務用HDビデオカメラを買いました。
HDカメラ自体は、心理学科時代に買った民生用を持っていました。
しかし、民生機は露出や絞りがフルオートで狙った撮影がしにくいので、本格的な映画制作では基本的には使用しないほうがいいとされています。
そのため、思い切って現行の業務用機を買いました。
記録メディアのSDカードや充電装置などを合わせて、合計420,513円。
【音響機材】
現行のビデオカメラは、民生機ですらかなり高性能なのですが、ビデオカメラの欠点として、録音性能があまり高くないというのがあります。
ビデオカメラの内臓マイクは、とりあえず周囲の音を平均的に広範囲に拾うことを想定していて、俳優が発する特定の音だけを絞り込んで拾う目的には向いていないとされています。
そのため、意図的に特定の音を拾えるようにするために、指向性のガンマイクを用意するのが本格的な映画制作では必要です。
私は音響の専門家ではありませんので、音響についての知識は乏しいのですが、ここで大事なのは、低予算映画を制作するために最低限要求される水準の機材を用意することです。
とりあえず、プロ向けの映像機材のネットショップで、ソニー製の業務用ガンマイクで廉価のものを2本確保しました。
ガンマイクが2本である理由は、役者2人の台詞の同時録音のためです。
また、カメラから遠く離れた役者の台詞を拾うために、中国製の安いワイヤレスマイクセット(マイク4個)を確保しました。
で、それらのマイクをカメラにつなぐために、中国製の安いミキサーと、三脚に取り付けられるポータブルレコーダーを確保しました。
音響ケーブルを合わせて、合計68,185円。
【照明機材】
今回の映画の場合、全編昼間で夜間撮影はやらないのですが、いつ照明が必要になるかはわかりません。
「必要なのにない」というのと、「あるけど必要なかった」のとでは、野外撮影の多い映画の現場では大きな違いがあります。
なので、最低限の照明機材は持っていた方がいいと考え、中国製の安いLEDライト2個とレフ板を確保しました。
力技で撮りきることの多い低予算映画だと照明を焚かないことが多いようですが、中国製の安い機材なら、使わなくても持っていて損はないので。
バッテリーを合わせて、合計34,809円。
【合成機材・VFX素材集】
「鬼神童女遊侠伝」シリーズは、人知を超えた神々と妖賊が大合戦をする民間伝承です。
要は、銃撃戦と格闘戦と爆発が入り乱れるファンタジーアクションです。
なので、実写合成や特殊効果は使いこなせる必要があります。
まず、悪の軍団の戦闘員にあたる妖賊の手下たちが、実際には数人しかいないところを何百人もいるように、演出でごまかさなければなりません。
1カットの映像に写るのは実際の役者の人数だけですが、それ以上に役者がいるようにするには、同じ視点から別撮りしたカットをアフターエフェクトで合成することになります。
アフターエフェクトで合成するには、切り出したい人物や物体を抽出するために、背景を青や緑などの陰影のない均一の色にしなければなりません。
なので、中国製の安い合成用の背景幕を確保しました。
それとともに、低予算でアクション映画を作るためには、弾着や血飛沫や爆発を合成で処理するのが一番安上がりなので、ハリウッド製のVFX素材集を確保しました。
背景幕とVFX素材集を合わせて、合計34,979円
【稽古道具】
「鬼神童女遊侠伝」は、チャンバラに始まって、ドンパチとカンフーを混ぜてチャンバラに終わる、刀を使った殺陣を中心に見せ場を構成しています。
そのため、実写映画化にあたり、役者の演技指導のために殺陣の稽古をする必要があるので、「鬼姫流演武術研究会」を掲げて直属の俳優養成機関の運営をしようと考えました。
制作会社直営の俳優養成所というのは芸能界では割とよくある収益方法です。
従って、まったく演技経験のない俳優志望者を募集して稽古場を提供して、月会費を徴収することで先行投資を効率的に回収しようという発想は、法外でもなんでもありません。
近頃、職業俳優ではない一般人でも参加できる殺陣教室が都内で増えましたが、私の地元である狭山市の近隣では、気軽に殺陣を習得できる場がありませんでした。
ならば、鬼姫狂として一般公募の俳優養成機関を運営すれば、地元の俳優志望者に訴求できるのではないかと。
そこで、体操や発声などの演技基礎から、歌、舞踊、和楽器、殺陣まで、芸能文化を総合的に体系化することを目指し、独自の流派として「鬼姫流演武術」と命名しました。
「鬼姫流演武術」を研究するには、まずは稽古道具がないと何もできません。
なので、基本となる一般的な大刀と、短刀、薙刀、杖、弓矢を確保しました。
自分の体そのものに加えて、これらの5つの道具があれば、空拳術、剣術、短剣術、棒術、槍術、薙刀術、弓術という7種目の武術を体系化していくことができます。
当初、大刀、短刀、薙刀については、「直心影流3点セット」という商品を鬼姫狂の正式な稽古道具に指定しようと思ったのですが、終売してしまったため、個別に単品で買い集めることになりました。
映画第1作の必要配役が、鬼姫山三神3、妖賊5、子供役1、家族役2で総勢11人なので、それに合わせて、弓矢を除く木製武器を11本確保しようと思いました。
薙刀については、現状で買えるものが1本1万円以上する上に、受注生産で2か月以上かかるようなので、それだけは後回しにしました。
自分用の稽古道具や稽古着と、役者用の稽古道具を合わせて、合計349,687円。
【劇用銃器】
今回の実写映画版「鬼神童女遊侠伝」は、ロケの都合を考えて、時代劇の原案から現代劇に変更しました。
現代劇なので、映画の中で使用される銃は、古式銃ではなく、現代銃です。
無論、低予算映画ですし、日本国内での撮影なので、ハリウッド映画のように実銃を使うことはできません。
そのため、市販のエアガンを小道具として使う選択肢しかありません。
日本製のエアガンは、外見こそは精巧に作られていますが、機械的に簡略化するために、自動拳銃や自動小銃などの排莢機能が備わっていません。
なので、そういうどうしようもない構造的問題について、重箱の隅をつつくように「排莢されないなんてリアリティがない!」と野暮な叩きをするガンマニアも一部にいるのですが、それは「お芝居」を「お芝居」として見れない層なので、気にしても仕方がありません。
とりあえず、「鬼神童女遊侠伝」は、ムサシノウエスタンとして、古今折衷、和漢洋折衷の西部劇風の無国籍アクションにしたかったので、現代劇とはいえどこか古風な感じを出そうと思いました。
そこで、基本の拳銃は自動拳銃ではなく回転式拳銃にし、鬼姫山三神が使う突撃銃と妖賊の手下が使う短機関銃は木の部材を使ったAK47とトンプソンM1A1にし、狙撃銃も木を使ったボルトアクション、散弾銃も木を使ったポンプアクションにしました。
さらに、最強兵器としてバカでかい軽機関銃を追加しました。
これらの銃は、「鬼神童女遊侠伝」の撮影だけでなく、所属俳優が個別の自主映画を撮影するときにも自由に使えるように貸出対象の備品にします。
拳銃8、突撃銃3、短機関銃4、狙撃銃1、散弾銃1、軽機関銃1となり、合計236,260円
持ち運び用のガンケースも欲しいので、それを合わせたら、もう少し加算されるでしょう。
【その他小道具・衣装】
その他の小道具や衣装は、まだ準備が終わっていないので、総額がどのくらいなのかはまだ結論が出ません。
現時点においてだけざっと公開します。
映画で殺陣に使う木製刀剣の制作費として、工具代と材料代を合わせて、56,055円。
衣装制作用のミシン購入費に28,002円。
劇中で使う一眼レフカメラの購入費に50,208円。
一眼レフは備品としても使えますが、買って試しに使ってみたら、写真家向けの本格的なマニュアル機能はありませんでした。
一眼レフだと、5万レベルでも素人向け機能しかないんですね……。
衣装調達費に、現時点で55,274円
稽古道具の欄で抜けていたので、補足。
アクションの撮影時のプロテクターの購入費が、5セットで28,918円。
アクションの打撃練習に使うミット5セットと自分用のグローブとレッグガードの購入費が、15,475円
合わせて、233,932円。
【総括】
なんだかんだで、実写映画版「鬼神童女遊侠伝」の準備のために、現時点まで2年間をかけて総額1,378,366円かかったことになります。
本格的な映画の制作費としては、これでも超貧乏映画のレベルでしかないのですが、低所得の独身実家暮らしとしては、かなりの高額です。
映画が完成して公開されるまでにはかなりの長期戦となりますので、この投下資金を早いうちに回収したいと考えるのは人情というものです。
従って、今後の行動計画は、役者を集めて「鬼姫流演武術研究会」を軌道に乗せ、会費収入によって投下資金を回収することに定めます。
そうすれば、回収したお金を再び役者の出演料として使えます。
つまり、役者からもらったお金が回り回って役者に戻ることになるのですが、それがまた会費として入ってくれば、原理的に永久機関化できるということです。
同じところでお金がぐるぐる回るというのも、経済活動では割と常套手段でしょう。
「鬼姫流演武術研究会」の月会費が大人1万円(子供5千円)とすれば、大人役10人子供役1人ならば、月10万5千円、年126万円になるので、1年と3ヶ月で150万円は回収できる計算になります。
これが仕組みとして機能すれば、継続的に映画が制作できるようになるはずです。
そこまでたどり着けるように、主演女優にして副代表となるお嫁さん候補を筆頭に、役者集めに取り組んでいきます。