落ちこぼれから始める外国語 中国語4 声調と発音表記

どうも、同人結社創作信仰鬼姫狂総本部 代表の秋元惟史(作家名義・民富田智明)です。

 

落ちこぼれから始める外国語シリーズ 中国語編の第4回は、声調と発音表記をやります。

 

中国語の発音は、日本人にとって難しいといわれています。

その理由は、日本人にあまりなじみのない声調という区別があるからです。

 

声調とは、音の上げ下げのことです。

中国語では、一音節で音を上げたり下げたりするのです。

 

【中国語の声調】

中国語の声調は、四種類あります。

ボーカロイドで声調を再現してみました。
機械音声なので、ややぎこちないです。

第一声 音をまっすぐ伸ばします。

第二声 音を上げます。

第三声 音を下げてから上げます。

第四声 音を下げます。

声調は日本人には慣れないので、とにかく発音練習で鍛えるしかありません。

 

【中国語の発音表記】

中国語の文字は漢字を使います。

 

ただし、日本で使う一般的な漢字ではなく、画数が簡略化された簡体字というものを使います。

漢字文化圏の日本人にとって、簡体字は覚えやすいですが、発音は別の問題です。

また、漢字文化圏以外の人々にとっては、漢字など拷問級の暗号解読でしかありません。

 

そのため、中国語では、簡体字の発音を表記するために、「拼音 pinyin」(ピンイン)というローマ字のようなものを使います。

ピンインを使うことで、外国人や未就学の子供が、漢字がわからなくても中国語を学習することができるようになっています。

ピンインは、ローマ字のつづりに声調記号を添えたものが正式な表記方法となります。

中国語の正しい発音を覚えるには、ピンインの理解が必須となります。

 

たとえば、「私は日本人です」という意味の中国語は、こうなります。

 

簡体字 我是日本人。

ピンイン Wǒ   shì   rìběn     rén

声調   3声  4声  4声3声  2声

 

 

大学の語学講座などでは、このように、正しい声調とピンインを覚えることを前提とします。

 

ただし、それこそが中国語の挫折の罠となるのです。

 

【落ちこぼれの戦略】

上記の説明は、優等生向けのやり方です。

落ちこぼれの劣等生は、初級の段階では、声調もピンインも正確に理解する必要はないというのが、民富田智明の持論です。

 

中国語の学習では、声調もピンインも超大事です。

しかし、初学者の段階で延々と発音練習するのは退屈だし、ピンインも単語帳や辞書とにらめっこして正確に覚えるのはしんどいです。

 

大学の小テストなどでは、一字一句正しいピンインを書かないと×をもらいます。

中国語でピンインが違えば、別の文字、別の意味になってしまうからというのが×の理由です。

 

けれども、声調記号が間違えているから(2声と3声の区別など)、ピンインを間違えているから(xiaoとshaoの区別、yinとyingの区別など)といって×ばかりもらっては、やる気なくなりますよね?

習得の効率も悪くなります。

 

本当に大事なのは、間違っていてもいいから片言でも中国語を使えるようになることだと思います。

 

日本に来た外国人がめちゃくちゃな日本語を使っていても、私たちは相手の言いたいことを理解しようと努めますよね。

日本の文化に興味を持って、ヘタクソでも日本語を学んできた外国人のことを、日本人は馬鹿にしないと思います。

むしろ、好意を持つでしょう。

外国人も、同じだと思うのです。

 

声調やピンインが正確かどうかよりも、中国語で意思疎通しようとする気持ちの方が先にあるべきなのです。

 

声調やピンインの正確な理解は、後回しで構わないのです。
単語に慣れてくればいつの間にか覚えていますから。

 

【ピンインに慣れる方法】

ピンインに慣れるための効果的な方法は、パソコンで中国語入力を練習することです。

OSには外国語入力が標準機能としてありますから、中国語入力をインストールすることで、簡体字を使えるようになります。

中国語入力は、日本語入力と同じように、ローマ字でピンインを打つことで簡体字を表示します。

変換候補の簡体字の選択にクセがありますが、慣れるとかなり早く中国語を打てるようになります。

あくまでも文書作成が目的なので、声調記号を入力することはできませんが、ピンインのつづりを正しく理解する訓練としては最適です。

 

【ブログ講座の声調記号の省略について】

このブログ講座のピンインに声調記号が振られていないのは、そもそも声調入力機能がないからです。

ウェブ上で公開されている個人制作の特別なピンイン変換システムで、ピンインを声調つきに変換してコピペするという、面倒な作業をする必要があります。

なので、声調記号は省略しています。