鬼姫山回峰行 第9回 日和田山・物見山・北向地蔵縦走

どうも、同人結社鬼姫狂団 代表の秋元惟史(活動名義・民富田智明)です。

鬼姫山回峰行として、埼玉県日高市と飯能市をまたいで、日和田山・物見山・北向地蔵の縦走をしてきました。

鬼姫山回峰行とは、武州鬼姫信仰において神聖視される秩父鬼姫山の比定地である秩父山地と、各地方に点在する鬼姫山支山の比定地である山岳地を、仮に鬼姫山と見立てて自らの足で踏破することによって、鬼姫山へ想いをはせ、己と向き合い、鬼姫山三神と心を一体化させ、神秘の萌燃力を授かることを目指す山岳修行です。

ここ数日天気が崩れがちなので、雲行きが不安でしたが、なんとか決行はできました。

とはいえ、当初の山行きの計画とは大幅にずれています。
最初、西武線の東吾野駅に車を置いて吾野駅まで電車に乗り、そこから大高山と天覚山に登るつもりでした。
しかし、東吾野駅に行ったら駐車場がうまっており、吾野駅に行ってみたらどうも駐車場がなさそうでした。
それで、芦ヶ久保の道の駅まで移動し、日向山か丸山に登ろうと思ったら、正丸トンネルを越えたら集中豪雨に降られてしまいました。
芦ヶ久保から引き返して正丸トンネルを越えると、雨が降っていませんでした。
正丸峠を境に天気が違うようで、正丸駅に車を置いて伊豆ヶ岳に登ろうかとも思いましたが、登山中に雨に降られると怖いので、やめました。
芦ヶ久保までの往復で無駄にガソリンを食ったため、諦めて帰宅しようと思いもしましたが、飯能市街に向けて走っているとだんだん雲が晴れてきたので、そのまま日高市に向かって日和田山に登ることにしました。

日和田山は一度女坂で登っているので、今度は急峻な男坂に挑み、物見山、北向地蔵に縦走して、五常の滝に下りていく、という経路にしました。
山の縦走で、車を置いたところからはだいぶ離れてしまいますので、下山先の最寄の武蔵横手駅から高麗駅まで電車に乗り、日和田山に戻るつもりでした。

日和田山駐車場に着いたのは、12時過ぎ。
もともとは大高山天覚山に行くつもりだったので、国道299の吾野近辺のコンビニで昼食は購入済みです。
お昼を回っていたけど、どうせなら山頂で食べたいので、体操してからそのまま出発です。

日和田山は以前に踏破報告をしているので、男坂までは省略します。

男坂に挑みます。
急峻な岩場ですが、距離は250mとのこと。
雨上がりなので、足滑りだけは気をつけないといけません。
慎重に進みます。

祠にお参りして、岩場を進みます。

道というより、岩。

傾斜もきつく、木の根も張り出しています。

一歩でも踏み外せば大怪我。

先が見えてきました。
どこに足を置くかで難易度が全然違います。

もう少し。

二の鳥居が見えました。
登ってみるとあっという間ですが、間違えれば滑落なので、緊張感が半端ないです。

ここに元旦の夜明け前に登って、初日の出を見ようなんて地元民はいないと思います。
暗闇の中で雑踏がごった返したら、危険すぎます。
女子高生が山登りする漫画「ヤマノススメ」って、意外と結構嘘ついてるのでは?
インドアオタクがアウトドアに目覚めるきっかけになった作品としての功績は大きいですが、ゆるふわな割にガチ山が多くて、聖地巡礼がきつくて死にそうになった運動不足オタクが続出したとか……。
最初歩の天覧山だって、何度登っても疲れることは疲れますから。
作中では、初日の出に間に合わないからって、深夜に男坂を駆け登っていますが。
実感として、昼でも危険すぎて駆け登れないと思います。

神社にお参りして、

日和田山の山頂で一休み。

日和田山山頂から、物見山に向かいます。

斜面沿いの道を進みます。
一部、細くなっていたり、滑りやすい岩の段差があったりして緊張します。

広い尾根筋に出ました。
雨上がりで滑りやすい部分もありますが、道は広いので滑落の心配はありません。

物見山方面に進みます。

延々と進みます。

結構勾配があります。

岩を削った滑りやすい道になりました。

尾根筋から斜面沿いになりました。

車道に合流します。

車道をしばらく進みます。

すれ違い困難そう。
車ではあまり来たくないですね。

山上集落に出ました。
公衆便所があったので、用を足します。

車道から再び登山道に入ります。

きつめの勾配です。

しばらく進むと、祠がありました。
ここが物見山の山頂かと思い、登りました。

物見山の山頂でもなんでもなく、山中の祠でした。
お参りして進みます。

まだまだ延々と登ります。

分かれ道になっているので、物見山山頂方面に進みます。

物見山山頂に到着。

標高375m。
ここで、買っておいたおにぎりを食べて休憩しました。

森で下界がふさがれているので、眺望は良くないです。

北向地蔵へ進みます。

尾根筋を延々と進んでいきます。

切り通しの先に車道が見えました。
サイクリングしている人が走り去っていきました。
こんな山の中までよく自転車で来る気になりますね……。

車道に出たと思ったら、また荒っぽい道に進みます。

お地蔵さんを見に行くだけなのに、どこまで行くんだというくらい登ります。

道の先に、山頂のようなところがありました。
あそこにお地蔵さんがあるのかも。

フェイントかけられて、登り詰めたら何もなかったです。
ベンチすらないです。

下を見ると車道沿いにお堂がありました。

これが北向地蔵でした。

由緒書。
大昔、浅間山大噴火の影響で飢饉と疫病が流行し、その災いを防ぐために、村人たちが栃木県栃木市の岩船地蔵尊から分身を譲り受け、岩船不動尊と向かい合うように祀って守護神としたとのこと。
現在では、男女の逢瀬を取り持つ縁起地蔵として親しまれているそう。

私も、若くて可愛いお嫁さんと出会いたいので、真剣にお参りしました。

ここで、ぽつぽつと雨が降り出したので、下山に不安を覚えました。
多少の雨が降っても平気なように、とりあえず夏用の薄いジャンパーは持って来ていたので、着込みました。
折り畳み傘も持っていますが、山道で傘差しは難しいです。

ここから下山になります。
五常の滝、武蔵横手駅方面に進みます。
近道と近道じゃないので真逆の方向ですが、近道は封鎖されていました。(崩落してたり、急峻だったりするのかも)

割と細めの道が続きます。
急斜面ではないので、恐怖感はあまりありません。

ユガテという山上集落との分かれ道がありますが、五常の滝方面に進みます。
ユガテってどういう意味なのか分かりませんが、近いうちに踏破したいですね。

建物が見えました。
安心感がすごい。

建物は民家ではなく、作業用の物置みたいでした。
その物置のような建物の奥に、祠がありました。
お参りして進みます。

車道に出ました。
進路はどちらなのか。

謎の石仏。

ガードレールに、こんなちっちゃな案内がありました。
右は行き止まりとのことで。左に進みます。

ガードレールの切れ目にまたちっちゃな案内が。

不安を煽る入口です。

アロエのような草がぼうぼうに生えた細い道を進んでいきます。

この先で車道にぶつかりますが、下山のための道に何故か通せんぼが。

路面損壊のため車両の通行はご遠慮くださいとのこと。
歩行者は関係なさそう。
というより、車道はどちらの方面も登り道の様子なので、ここ通らなかったら下山できません。

たぶん大丈夫だと信じて、通せんぼを突破しました。
沢沿いの砂利道が続きます。

沢は倒木で荒れています。

道も結構荒れています。
というより、ここは車両の通行を考えた道なのでしょうか。
路面損壊どころじゃないくらい、ぼっこぼこに陥没しています。

状態の悪い砂利道を抜けると、本当の車道に出ました。
五常の滝方面に進みます。
舗装路ですが、すれ違いは困難そう。

延々と歩きます。

切り通しを抜けると、

下の方にいくつもの祠と朱色の橋が見えました。
これが五常の滝かもしれません。
ただの滝かと思っていましたが、修行場の趣が強いです。

由緒書。
古神道の色が強い宗教法人かと思ったら、一般財団法人とのこと。

入場門がふさがれていて、受付がありました。
有料で、滝を見るのに200円かかるそうです。
35歳ですが、今までこんなところに有料の観光滝があるなんて知らなかったです。
しかも、まだ14時30分くらいなのに、「本日の拝観は終了しました」とありました。
ここまで頑張って山道を踏破してきたのに、最後の見物がおあずけで終わりました。

滝を見れなかったので、後は帰るだけです。
まだまだ延々と道を進みます。

沢沿いに謎の祠。

麓の集落に出ました。
この解放感。

西武線の線路が見えました。
国道299に合流です。

武蔵横手駅前一等地。
ちょうど、特急がいました。

圧倒的、山の風景。
隣町に来ただけなのに、思い切り旅行気分です。
ええ、大阪城とか姫路城のような市街地型の観光地でもない限り、こんな山のあるところ田舎ばかり旅行してます。

関ヶ原は最高ですよ。
何もなくて。

さて、駅で時刻表を見ると、次の飯能方面の電車は15時19分、このとき15時くらいだったので、20分近く待つことになります。
車を置いてある日和田山の最寄は武蔵横手駅から一駅の高麗駅なので、待ち時間の間に国道299を歩いてどこまで行けるのかという興味がわいてきました。

そのため、電車には乗らず、歩いて行くことにしました。

国道299を一駅分も歩く奴なんて、少数派でしょう。
そう思ってたら、走って追い抜いていく人がいました。

いつも素通りするお寺。
武蔵野観音霊場札所だそう。
お参りしましたが、観光色は強くないところでした。

延々と歩きます。

飯能市街と日高市街?の分かれ道に差し掛かりました。
車だと、ここからあっという間なのですが、歩きだと、ここからまた長いこと長いこと。

汗だらだらなので、川で水行したい……。

謎のお地蔵さん。

さすがに歩くのがうんざりしてきました。

巾着田前の交差点に差し掛かりました。
左に行けば日和田山入口です。

あと少し。

無事、日和田山駐車場に到着しました。
くそ疲れた。

すぐに車を出し、帰路につきました。
帰り道、突然集中豪雨に遭い、強制洗車されて土ほこりが落ち、ピカピカになっていました。
集中豪雨が1時間でもずれていたら、ずぶ濡れになっていました。
山の中で集中豪雨に遭っていたら、ぞっとしますね。

今回は、計画変更で日和田山からの縦走をやりましたが、単一の山を登るのとは違う面白さがありました。
次は、予定していた大高山と天覚山の踏破か、ユガテ顔振峠の踏破をやろうと思っています。

山歩きを習慣化させてから、目に見えて体力が上がってきた実感があります。
お腹の脂肪を減らして全身の筋肉を増やして、体格を良くしたいですね。

鬼姫山回峰行だけじゃなく、漫画版「鬼神童女遊侠伝」の絵コンテ制作も進めないと……。